尾張万歳の
基本は五つ。それぞれに
違う
意味があって、また
演じる
場所も
違って
くるんだよ。
(1) 法華経万歳
尾張万歳を作ったと言われている無住国師というお坊さんが、最初に作った万歳で、
仏さまの教えを歌にしたもの。天台宗や日蓮宗の家で演じられる。
(2) 六条万歳
鎌倉時代のお坊さんで、親鸞という人の一生や、その人が開いた
本願寺というお寺のすばらしさを歌ったもの。本願寺のある平安京(京都)の
通りが六条であったことから、この名をとって呼ばれる。浄土真宗の家で行う。
(3) 御城万歳
徳川幕府の将軍さまが住んでいた江戸城や、江戸の大名屋敷などの繁栄ぶりや
すばらしさを歌う。江戸やその他の屋敷で行う。
(4) 神力万歳
熱田神宮の建物を建てるようすを歌った万歳で、神道の家で行う。
(5) 地割万歳
五つのうちで最も遅くにできあがった万歳と思われる。お屋敷を建てるときに祝う万歳で、
演じる時と場所を選ばない。